のんびり育児と田舎暮らし

犬の龍〜ペットの思い出


犬の龍(リュウ)が我が家に来たのは、
猫の修が来てから2年後のことでした。

生まれて3ヶ月の子で、
教員をしていた父が、
教え子にお願いされて引き取ってきました。

教え子によると、近所の子どもたちが、
小さな龍に石を投げていじめていたとかで、
すっかり子どもを怖がる臆病な犬になっていました。

始めは、新入りにおっかなびっくりの修でしたが、
綱につながれて追いかけられないとわかると、
龍がきゃんきゃん鳴いても、
悠然と前を通り過ぎるようになりました。

そのうちに、龍のほうも慣れてきて、
修がそばに来ても、小首をかしげて見つめるだけで、
鳴くことはなくなりました。

犬も猫も大きくなるのは、あっという間ですね。

子犬のうちは散歩するにもコロコロ転げるようで、
なんともかわいらしかったのですが、
1年もすると、龍に引きずられるようになりました。

大人になっても小さな子どもが苦手で、
近所の子ども達の声を聴くと、
庭の隅に隠れてしまいます。

花火の音や、雷が大嫌いで、
お祭りの太鼓の音も苦手でした。
いつも犬小屋の中でぶるぶる震えていました。

私が住んでいた町では、
正午にサイレンが鳴ります。
その音をきくと、遠吠えをします。
それが龍の「仕事」でした。

ペットが人の心を癒してくれると実感したのは、
私が就職をした時です。

その頃の私は、慣れない仕事と人間関係に悩み、
ふさぎ込んでいました。

龍は私が仕事から帰って来ると、
さっと犬小屋から出てきて、
私に寄り添ってくれました。

上目使いで心配そうに私を見上げ、
クーンと鼻を鳴らします。
      
私はそこに座り込んで龍の頭をなでながら、
色んな愚痴をこぼすんです。
龍はじ〜っと私を見つめ、話を聴いてくれました。

龍に愚痴を聞いてもらい、
龍の頭をなでてるうちに、なんだか落ち着いてきて、
よし、がんばろうという気持ちになりました。

龍の目が、「大丈夫だよ」と言ってくれているようで、
本当に心の支えでした。

私が結婚をする時、
本当は龍を連れて行きたかった。

けれど、それでは両親が淋しいだろうし、
龍も住み慣れた家がいいと思い、
写真だけを持って嫁ぎました。

その後、しばらくして、
龍の様子がおかしいと両親から連絡がありました。

首をうなだれたまま、持ち上がらないのです。
動物病院に連れて行きましたが、
神経をやられて治せないとのこと。
もう、13歳の老犬だから、しかたないと言われました。

散歩に行くのもままならず、
あんなに元気に走り回っていたのに、
近所をひとまわり、トボトボと歩くだけです。

そして、1年が過ぎ、
立ち上がっても前に進めなくなり、
同じところをくるくる回るようになってしまいました。

トイレも一人でできなくなり、
オムツをするようになりました。
父と母は毎晩交代で、龍の介護です。

私は長男を妊娠したいたので、
手伝いに帰るわけにもいかず・・・

最期は母の腕の中で息を引きとったそうです。
少し苦しそうだったと、電話の声が震えていました。

あと2ヶ月で15歳になるはずでした。

   「天寿を全うしたよ。」

と父。

両親に最期まで介護してもらい、
龍も幸せだったと思います。

苦しかったね。よく、頑張ったね。龍。















龍の写真もデジカメで
撮ったものがありません。
この子も素材屋さんから
お借りしました。
龍に良く似た犬です。
本当にそっくり。












ちょっと淋しげな背中
龍はもう少し毛の色が薄いです。
龍がこんな風に座っているのは、
居眠りをする時。
時折、ガクッと船をこぎます。











私がヘコんでいるとき、
こんな風にお腹を見せて、
甘えていました。
そのしぐさがおかしくて、
つい笑ってしまい、
嫌なことが気にならなく
なったりしていました。
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